「旦那様、姉小路 和彦様と女性が来られました。」
執事の戸倉が白川 綱彦を呼びにきた。

約束の時間より15分早い和彦達の到着であった。

白川は、秘書の二宮が持ってきた智子に関する報告書を読んでいた。
報告書には不明の欄が多かったが、使用人の中で育った者にとってはそれほど不思議な項目ではなかった。
白川にとって、気になる点が二つあった。

智子には友人が殆どいないと言う事。
アメリカ留学での成果がなく、不明である事であった。

そして、何よりも和彦との交際歴である。
和彦の亡き妻の闘病の最中に現れている事が、白川には智子に対して印象が良くなかったのである。

応接間に通された和彦と智子は白川が現れるのを今か今かと待っていた。

そこへようやく白川がやってきた。
髭をたくわえた白川は、評論家としてテレビなどのマスコミ関係にも出ている有名人でもあった。

智子は期待に胸を膨らませるのであった。

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