一週間後、
姉小路家では葬儀が行われた。
姉小路家の総本家である一宮家は和彦の妻の実家である。

一宮家は政財界に通じており、姉小路家の人々と同様にエリートばかりであったが、
社会的地位の平均を言えば圧倒的に一宮家が格上である。

全国から人々がやってきて葬儀に参列した。
幼き4人の遺児達の中で、長女の沙代子が気丈に弟や妹を励ます姿に人々は感銘した。

それでも、出棺前の最後のお別れには、ずっと耐えてきた涙が沙代子の目から流れそうになった。

執事の田宮が、ハンカチを沙代子に差し出した。
「お嬢様、悲しみの涙を奥様の顔に落としてはなりませんよ。
お嬢様が気がかりになって、極楽浄土に行けなくなられますからね。」
執事の田宮の目にも、涙がうるんでいた。

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